スタッフブログ「スタッフ浦山のブログ」

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都内で納戸の部屋が作れなくなる!?

今年4月、板橋区で「納戸・サービスルーム(S)」に対する規制が大幅に強化されました。
この変更は、単に図面上の呼び名が変わるだけの話ではありません。
私たち現場の実感としても、今後の住宅設計や販売に実際の影響が出る可能性が高いルールです。

■ 何が起きたのか?

今回の規制で板橋区では、採光や換気が不十分な空間を“納戸”として表記する設計が事実上難しくなっています。
具体的には以下の条件が設けられました。
• 採光不足を理由に納戸とする設計は禁止
• 納戸の面積制限(居室面積の1/2まで)
• テレビ端子・エアコン専用コンセント設置不可

これにより、1階車庫奥にSルームを設けるような従来のプランは、確認申請で通らないケースが出てきています。

なお、この規制は板橋区だけの話ではありません。
調べた限りですが、中央区・江戸川区・練馬区でも同様の規制強化が始まっています。
中央区では板橋区と同じタイミング(2025年4月)で「納戸・Sルームの扱い」に関する新基準を施行済です。
江戸川区・練馬区も独自のルール改定を行っており、今後23区全体に広がる可能性もあります。

■ では実際、何が困るのか?

都内狭小地では、
• ビルトイン車庫付き3階建て
• 1LDK+2Sの間取り

といったプランが定番です。
こうした物件は、採光が取れない1階部分を「S(サービスルーム)」と称して実質的な居室として販売・利用する設計が主流でした。
しかし、この規制により、そうした設計自体が難しくなる状況です。

今後は、このような物件をお客様に提案する際、「希望通りの間取りで建築できるか?」を事前に充分確認する必要があります。

■ 実際には…?

もちろん、検査済証取得後であれば
• テレビ端子やエアコンコンセントの追加設置
• クロスや仕上げ材の変更

といった追加工事で実質居室化することは可能です。
行政側もこれを把握しているため、いわば「暗黙の了解」のようになっているのが現実です。
ただし、設計・申請段階ではルール厳格化の流れが止まっていないことは意識しておく必要があります。

■ まとめ

私たちが日常的に扱うビルトイン車庫付き3階建てやS表記の物件は、今後「図面上でも法的にも」納戸・Sと認められなくなる時代が来るかもしれません。
とはいえ、制度運用が始まったばかりで、設計の工夫や抜け道もまだ存在しているのが実情です。

お客様にとって本当に必要な空間を提供できるよう、制限の中でも最適な提案ができないか、今後も情報を集めながら模索していきたいと思います。

ブログ執筆者

浦山 真

浦山 真うらやま しん

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